大ヒットドラマの映画化だけあって、全体的なストーリー展開に無駄がなく、自然体で見られるのがとてもいい。
色んな出来事がその後のストーリーにつながっていく。ドラマ『HERO』からの特徴の一つである、久利生公平の通販ネタから映画が始まるが、たわいもないそんなエピソードも最後に意味があるなんて…。
そして、何よりキムタクはかっこいい。独特の間・テンポ、木村拓哉はどんなドラマや映画に出てもかっこいい!『HERO』全シリーズで初となる裁判シーンでの長いセリフ。「これは人の命の重さを知るための裁判なんです」のシーンはしびれました。
映画の内容は、悪く言うときれい事だけど、そんなきれい事こそが、今の日本には必要で大切なことだと思う。
当たり前のことが当たり前でなくなっている、こんな世の中で生きていると、こういった少し青くさいストーリーにとても心が洗われる。
一人一人のキャラがたっていて、それぞれ役割もハマリ、笑えるシーンもたくさんある。
ただ、映画ならではという部分がなかったのが、ちょっと残念な気がする。内容的には2時間のテレビドラマでもそんなに変わらないような気がしてしまいました。
それはさておき、ドラマの『HERO』が好きだった人は間違いなく満足できます。観たことがない人でも、失敗がない映画だと思いますよ。
【あらすじ】
長い転勤から再び東京地検城西支部に戻ってきた検事の久利生公平。容疑者がすでに自白している、簡単な傷害致死事件の裁判を担当することになるのだが、初公判で容疑者が一転、容疑を全面否認する。
被告人の担当弁護士に「刑事事件無罪獲得数日本一」の敏腕弁護士が付き、その裏には大物代議士の贈収賄事件が絡んでいた。
【監督】 鈴木雅之
【出演】
久利生公平 … 木村拓哉
雨宮舞子 … 松たか子
蒲生一臣 … 松本幸四郎
花岡練三郎 … 森田一義(タモリ)
カン・ミンウ … イ・ビョンホン